令和5年度終了~3学期終業式~
2024年3月20日 10時12分3月19日の終業式をもって、令和5年度が終了しました。生徒の皆さんにとって有意義な1年間となりましたか。今年度は予定していた全ての行事を遂行することができました。そのことは大変幸せなことです。来年度の目標は早めに立てしっかりと準備をしましょう。
速く動くほど時間がゆっくり流れる「特殊相対性理論」や、質量を持つ物の周りでは時空がゆがみ、時間がゆっくり流れる「一般相対性理論」などを提唱した、理論物理学者アルベルト・アインシュタインは、「自ら考え行動できる人間をつくること、それが教育の目的といえよう」と語っています。令和6年度が、ますます魅力あふれる、そして、誇らしく感じる学校となるよう、自主・自律の精神を磨き努力していきましょう。
保護者の皆様におかれましても、この1年間大変お世話になりました。今後ともよろしくお願いいたします。
3学期終業式式辞で以下のことを話しました。
【式辞】
皆さん、おはようございます
3月1日に卒業式を、そして昨日前期課程修了式を実施しましたが、皆さんのおかげで、両式典共に心に残る大変すばらしいものとなりました。まずは、皆さんにその感謝の気持ちを伝えたいと思います。
さて、本日で、令和5年度の教育課程を終了します。4月1日からは、令和6年度が始まりますが、その節目を迎えるに当たり、皆さんに考えてほしいことが一つあります。それは1年前の自分より成長したのかということです。つまり、自分で設定した目標が、実現できたのか、あるいは実現できなくても、どこまで到達できたのかを振り返ってほしいのです。そのことについて根拠を基に判断してほしいのです。
成長したかどうかを聞かれたとき、皆さんはどのように答えを出しますか。多くの人は感覚とか、主観で答えているのではないかと思います。悪いことではないですが、正確な答えになっているかは分かりません。
そこで、皆さんには、成長したかどうかを判断する力を身に付けてほしいと思っています。そのためには、判断する材料を持たなければなりません。材料とは、データのことです。例えば、世界を代表する野球選手で、今シーズンは移籍したドジャースで打者としての活躍が期待されている大谷翔平選手では、HR数、打点、打率、盗塁数などがデータとなります。また、数値以外でも、取り組んだことに対して「頑張れたこと」「印象に残っていること」「今足りないもの」「目標を達成するために必要な課題」などの情報もデータとなります。
皆さんが成長したかどうかの判断材料は多くあると思いますが、誰しもそのことをデータとして記録していないと忘れてしまい、客観的な判断ができなくなります。そこで、チャレンジしてほしいことが、自己成長ノートの作成です。普通の白紙のノートで結構です。各種学校行事での役割、定期考査、実力テスト、模擬試験、進路希望、各種検定、各種コンテスト、部活動、課題研究などに対し、まずは「目標」を設定し、その結果や感想を自分なりに工夫して記録しておくと、節目の時期に見直した時、自身の成長の証を客観的に評価することができるわけです。
フィギュアスケートの羽生結弦選手が書いた「発明ノート」、サッカーの元日本代表・中村俊輔選手の「サッカーノート」、卓球の伊藤美誠選手がコーチと書いた「師弟ノート」など、一流アスリートも自己成長ノートを活用しており、そのノートやメモには、練習内容だけではなく、自分を見つめ、今足りないもの、目標を達成するために必要な課題、やるべきことが詳細に綴つづられています。
皆さんも是非、自己成長ノートを効果的に活用し、自身の成長の判断材料とし、節目となるときには、十分な自己評価を行ってください。そして、成長したと判断できる部分は更なる高みに繋げてほしいし、逆に反省点が見つかれば、その改善策を模索してほしいと思います。そうすることで、自主・自律の精神に磨きがかかり、今後の皆さんの学校生活はより豊かになるでしょうし、宇和島南がより輝くことにも繋がると考えています。
この4月からは、新入生の入学がありませんので、5学年でのスタートになります。そのような状況ではありますが、皆さんが卒業した先輩方から引き継いだ良き宇和島南の伝統を共有しつつ、現5年生が新たなリーダーとなり、全員でこれまで以上に活力にあふれる学校を創り上げましょう。そして、宇和島南中等生としての誇りを胸に、自発的に自ら考えて行動し、困難な課題にも果敢に挑戦することができる人物を目指しましょう。
最後に、来年度は、皆さんと教職員の熱い思いが結集し、宇和島南がますます魅力あふれる学校になることを期待して、3学期の終業式の式辞とします。