お知らせ

                                               

 本校ホームページをご覧いただき感謝申し上げます。

 さて、現在中等教育学校である本校は、愛媛県県立学校振興計画のもと、令和5年度入学生を最後に募集停止となりました。
 そして、令和9年度から宇和島水産高等学校と統合され、新たな学校としてスタートします。思い起こせば、昭和24年9月の高等学校再編成に伴い、宇和島第二高等学校、鶴島高等学校及び水産高等学校を統合し、新たに宇和島南高等学校となり、普通科・水産科が設けられており、時代は巡るものだと感慨深いものがあります。
 これから、学校の変革に向け激動の時代を迎える本校ではありますが、高い志を抱いて中等教育学校である本校に入学した生徒たちを、自主・自律・健康の校訓のもと、精神を一層磨き、「自ら学び、探究する心」「責任ある選択と積極的な行動」「自他の命や体を大切にする感性」を身に付けた、時代に求められる国際感覚豊かな有為な人材に、また、思いやりにあふれた心豊かな人材に育成していこうという思いに変わりはありません。どのような状況であれ、与えられた環境の中で最善を尽くし南校の明るい未来へ繋げていくことが私たちに課せられた使命であると自覚し、本校の更なる魅力化に向けて邁進してまいります。
 どうか御理解と御協力をいただけますようお願い申し上げます。

                                                    令和5年4月 校長 中村 惣一

 

校長室より

2学期終業式

2024年12月20日 10時45分
校長室より

 本日で2学期が終了しました。2学期は体育祭、文化祭、修学旅行など大きな行事がありましたが、全て無事終了しました。行事の一つ一つを乗り切るたびに、生徒の成長をを感じることができうれしく思いました。

 今年も残すところあと10日になりました。保護者の皆様には、1年間本校に対し、御理解と御協力を賜り、心から感謝申し上げます。 来年も、生徒たちにとって笑顔あふれる1年になりますよう、職員一同尽力してまいります。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。それでは、良いお年をお迎えください。以下、2学期修行式で生徒に伝えたことをお伝えします。

【2学期終業式式辞】

 皆さん、おはようございます。この2学期も、予定していた全ての行事を終え、本日終業式を迎えることができたことを大変うれしく思っています。中でも、体育祭、文化祭は、1学年少なくなったことを感じさせないような盛り上がりを見せ、生徒の皆さん、保護者の皆様にとっても満足度の高いものとなりました。それも、限られた時間の中で、皆さんと先生方が知恵を出し合い、斬新なアイディアを駆使することで行事を創り上げたおかげだと感謝しています。皆さんにお願いがあるとするならば、校則改訂に伴う現状の検証です。現在、課題があるならばその改善策を考え、地域から愛される南中としての環境を整えましょう。周りの者が不快に思うような甘えや緩みがあり、それが放置されるようでは、本校の校訓にある自主・自律の精神に反します。生徒自治の学校としての価値を見いだせるよう生徒会が中心となり、その検証をよろしくお願いします。

 ところで、皆さんは、「エージェンシー」という言葉を知っていますか。心理学の用語で、自分の人生を主体的に選択し、行動できる能力のことを指します。つまり、自分の人生は自分で切り開いていくという、とても力強い考え方です。

今日はこの「エージェンシー」を軸に、皆さんが主体的に学ぶことの大切さについて話したいと思います。さて、皆さんは、自分の未来をどのように想像しますか。誰もがそれぞれの夢や目標を持っており、「夢を実現したい」「社会に貢献したい」「自分らしく生きていきたい」と考えながら学校生活を送っていると思います。しかし、夢を実現するためには、ただ漠然と願っているだけではいけません。自分から積極的に行動し、目標に向かって努力することが必要です。

 エージェンシーを育むことは、まさにこの「自ら行動する力」を養うことにつながります。皆さんは本校に、このエージェンシーを育むことのできる環境が整っていると思いますか。私は整っていると思っています。本校は、総合的な学習及び探究の時間、ボランティア活動、短期語学研修や防災リーダー研修をはじめとする国内外フィールドワークなど、さまざまな活動を通じて、地域を理解し、課題を見いだし、その解決に向けて探究する学習活動を行っています。また、その学びを礎として進路実現を目指している生徒も少なからずいます。年度当初には、先生方にも、探究的な学びを通じて、生徒に「主体的に社会を変えていく力」「何かを発信する力」「一歩踏み出す力」を育成しましょうと伝えました。その環境に中で、エージェンシーを育成できるかどうかは皆さんの意識の持ち方によります。皆さんがこれから生きていく変化が激しい不透明な時代であっても、生涯にわたって主体的に学び、誰のものでもない自分の人生を豊かなものとするためにも、エージェンシーを自ら育むことを意識し、学校生活や課外活動を送ってほしいと思いますし、そうなるよう私たち教職員も環境を整えていきたいと思います。年も新たになるこのタイミングで、「エージェンシー」について自分なりに考えてみてください。

最後に、これから共通テスト、一般入試に向けて進路実現の最終局面を迎える6年生にエールを送るとともに、その他の皆さんにとって、心休まる年末、年始が迎えられ、心身ともにリフレッシュし、1月8日の始業式には、皆さん全員が元気な愛顔で登校してくれることを楽しみにしています。そして、その時には、新年の抱負や本校の明るい未来について語り合いましょう。以上、2学期終業式の式辞とします。それでは良いお年を。

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          【校訓】                    【教育方針】

2学期始業式

2024年8月26日 13時50分
校長室より

 これまでにない猛暑続きの夏がまだまだ終わりそうにないですが、本日から2学期が始まりました。すぐに体育祭に向けた準備が本格的に始まります。今年度は1年生がいないため、5学年での実施となりますが、6年生を中心にそのことを感じさせないような盛り上がりのある体育祭を創り上げましょう。刺激のある行事が目白押しの2学期、生徒の皆さんが心身ともに元気であり、大いに飛躍できることを期待しています。今学期も頑張っていきましょう。2学期始業式では、以下のことを話しましたので紹介します。

【2学期始業式 式辞】

 皆さん、おはようございます。

 この夏休みには、先ほど、表彰を受けた皆さんをはじめ、部活動、ボランティア活動、国内外の各種フィールドワークなど、多くの南中生が様々な場面で主体的に活動し、成果を収めてくれました。皆さんの活躍が学校や地域に大きな活力を与えてくれたことに、心から感謝の気持ちを伝えたいと思います。また、この夏休みには、大きな事故等の報告はなく、このように2学期始業式を迎えることができたことを大変うれしく思います。

2学期は、体育祭や文化祭をはじめとする多くの学校行事、また、部活動の新人戦などの各種大会を控えており、皆さんの活躍が期待される場が多くあります。それぞれの学年や集団で、自分の役割を自覚し、目標を明確にすることで、その実現に向けて、失敗を恐れず思い切って挑戦してください。特に、6年生の皆さんは、本校で学んだ6年間の結果を出さなければなりません。まずは、体育祭でリーダーシップを発揮し後輩を導くこと、そして、自己の進路実現を果たすことです。残された時間はそれほどありません。多くの困難と向き合うようになると思いますが、何事にも決して諦めず、挑戦する努力をしてほしいと思います。自分を信じ、仲間を信じ、そして先生を信じて前進しましょう。

さて、2学期のスタートに当たり全員に意識をしてほしいことを二つ伝えます。

一つ目は、「失敗から学ぶ」ということです。

電気事業にも成功した発明家・起業家であるトーマス・エジソンは、生涯に1,000件以上の発明をしました。エジソンは、白熱電球を長く点灯させるためのフィラメント(発光・発熱部分)の素材を探す過程で失敗を繰り返し、およそ2万回にものぼる実験の結果、日本産の竹が最適であると発見しました。そのときエジソンは、「私は実験において失敗など一度たりともしていない。これでは電球は光らないという発見を、今までに2万回してきたのだ。」と、失敗は成功への過程であると前向きにとらえ語っています。

成功者は、失敗から学ぶことを知っています。挑戦の結果が失敗だったとしても、失敗の原因を分析し、次に活かすことを大切にしています。皆さんも、自分や他人の失敗経験から学びを得る方法を知り、勉強や部活動などに活かしてください。失敗を糧にして成長するためのキーワードは、「試行錯誤」であると思います。そのことを意識し、自己の成長につなげてください。

二つ目は、自身の心の健康の維持についてです。長期休業明けは、様々なことへの不安や悩みを抱えて登校する生徒が少なからず見られます。心配ごと等がありましたら、早めに担任の先生や保健室の先生などに相談をしてください。本校の先生は必ず皆さんの力になってくれます。

最後に、全ての皆さんが、南中生としてのプライドを持って、それぞれが抱いた目標の実現に向けてひたむきに努力を積み重ねていくこと、そして、そのことで、更に活力ある南中となることを期待して、2学期始業式の式辞とします。

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【感謝】 

5年生二神さんに、教育方針を校長室用に描いてもらいました。日々この書を見ながら業務に精進してまいります。勉強、部活動に忙しい中、本当にありがとうございました。

1学期終業式

2024年7月22日 09時23分
校長室より

 梅雨も明け、本格的な夏となりました。生徒の皆さんにとっては、セミナー、部活動、受験勉強など、決して長い夏休みとはなりませんが、計画的に過ごしましょう。この夏、与えられた環境の中で皆さんが最善を尽くし、宇南中等を盛り上げ、本校が世界で一番熱い学校となるように頑張りましょう。以下は、終業式でお話させていただいたことになります。

 第1学期終業式 式辞 

 皆さん、おはようございます。皆さんにとって、この1学期が充実したものとなり、何かしら成長した証を見出すことができたでしょうか。また、そのことを客観的に評価することができるでしょうか。これまで、自己成長ノートを作成し、自身の成長の証を客観的に評価しましょうと話してきましたが、本日のような節目には、そのことを実現してくれるとうれしく思います。

 ところで、皆さんはこの夏季休業をどのように過ごすか考えていますか。時間の使い方次第で、これから先の人生が大きく変わることがありますので、しっかりと計画的に過ごしてください。

 6年生の皆さんは、進路実現に向けて本格的な準備を進めていく大事な時期です。自分の将来を見据え、オープンキャンパス等を活用するなど、進路希望先に関する情報収集に積極的に努めてください。「夏を制する者が受験を制する」といわれるように、この夏はストイックに受験勉強と向き合ってください。2年生から5年生の皆さんは、生活習慣を崩すことなく、バランスの良い規則正しい生活を送ってください。勉強する時間はきちんと確保した上で、部活動や趣味の時間を確保し、1日1日を充実させましょう。日頃から、時間を大切にし、時間管理のできる人は、より良い人生を歩むことができます。やるべきことを明確にし、自己の目標に向かって有意義な時間を過ごしてください。

 話は変わりますが、皆さんも御承知のとおり、7月3日に新紙幣が発行されました。新紙幣の千円札は、ペスト菌を発見するなど医療の発展に貢献した北里柴三郎さん。五千円札は津田塾大学を創立、日本の女子教育の先駆者として知られる津田梅子さん。そして一万円札は、日本最初の銀行を作るなど、近代日本経済の父と言われる渋沢栄一さんに変わりました。

 本日は、その中の津田梅子さんについて、皆さんに紹介したいと思います。女性の高等教育を目指す私塾「女子英学塾」として、1900年に創設された津田塾大学の創立者である津田梅子さんは、女性の地位向上こそ日本の発展につながると信じて、「男性と協同して対等に力を発揮できる女性の育成」を目指し、女性の高等教育に生涯を捧げました。

 1871年(明治4年)12月、日本最初の女子留学生5人を含む岩倉具視使節団が、欧米視察のため横浜港を出港しました。その一行の中の最年少であったのが6歳の津田梅子さんです。梅子さんは、ワシントン近郊のジョージタウンに住むランマン夫妻のもとで現地の初等・中等教育を受け、アメリカの生活文化を吸収して成長しました。そして11年後の1882年(明治15年)11月、帰国の途につきます。

 帰国後、梅子さんは日本女性の置かれていた状況に驚き、その地位を高めなければという思いを募らせ、国費留学生として自分が得たものを日本女性と分かち合いたいと考えていましたが、機会はなかなか巡ってはきませんでした。しかし、やがて日本で最初の首相となる伊藤博文(ひろぶみ)氏の勧めで華族女学校の教授をするかたわら、自分自身の学校をつくる夢を持ち続け、ついに再度アメリカへ留学することを決意します。ブリンマー大学で質の高い少人数教育を受けた経験が、その後の梅子さんの教育観へとつながってゆきます。また、在学中から、自分のあとに続く日本女性のための奨学金制度を設立しました。帰国後は再び華族女学校などで教鞭をとるかたわら、デンバーで開催された万国婦人クラブ連合大会に日本代表として出席、ヘレン・ケラー訪問、ナイチンゲールとの会見など、多方面から多くの刺激を受けて、日本女性のための高等教育に力を尽くす決意を固めます。そして、1900年(明治33年)、梅子さんはついに私立女子高等教育における先駆的機関の一つである「女子英学塾」を創設しました。

 梅子さんは開校式で次のように語りました。真の教育には、教師の熱意、学生の研究心が大切であること、また、学生の個性に応じた指導のためには少人数教育が望ましいこと、更に人間として女性としてオールラウンドでなければならないこと。この言葉は津田塾の教育精神として受け継がれ、梅子さんが蒔いた小さな種は大きな花を咲かせました。津田梅子さんは、「英語をとおして世界に目を向けられる人間を育てる」との理想を掲げると同時に、「英語の技術修得のみに熱中せず、視野の広い女性であれ」とも学生を励ましました。今もなお、豊かな教養と高い専門性を備えることは、津田塾の伝統となっています。今話したことは、津田塾大学のホームページに紹介されていたものです。 

 私は皆さんに、一歩を踏み出す勇気を持ち、何事にも積極的に挑戦してほしいと思っていますが、津田梅子さんの話が、そのことへの参考になれば幸いです。これからも失敗を恐れずさまざまなことに挑戦してください。なお、図書館通信「みなみ」にも掲載されていましたが、新紙幣の図柄となった3人に関する本が本校図書館中央に並べられていますので、ぜひ読んでみてください。

 最後に、皆さん一人一人が、この夏季休業中を有意義に過ごし、心身ともに成長し、2学期始業式では、全員が愛顔輝く元気な姿を見せてくれることを願って、1学期終業式の式辞とします。

【引用】津田塾大学ホームページ 津田塾の歴史|津田塾大学 (tsuda.ac.jp)

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新年度がスタートしました!(1学期始業式)

2024年4月8日 14時46分
校長室より

 新たに15名の先生をお迎えし、新年度がスタートしました。今年度は新入生がいませんが、5つの学年が一丸となり学校を盛り上げていきましょう。生徒の皆さんが大きく成長できる令和6年度になることを期待しています。1学期始業式では以下のことを話しました。

【式辞】

皆さん、おはようございます。

春休みの期間中に、皆さんが大きな事故に遭うこともなく、こうして元気な姿で登校し、新学期を迎えることができたことをうれしく思っています。

 今日から新たな1年がスタートします。新しい目標を設定するなど、モチベーションが高まっているのではないでしょうか。そのような中、中等教育学校生活の締めくくりの年となる6年生は、後輩たちの手本となるよう、勉強に、部活動に、学校行事にと全力で取り組み、将来の進路実現に向けて悔いの残らない1年としてください。その他の学年も、今年度は、新入生を迎えることはないですが、それぞれの学年に与えられた役割をしっかりと自覚し、メリハリの利いた学校生活を送るようにしてください。そして、昨年度の3学期終業式で話しました、自己成長ノートを作成し、自身の成長の証を客観的に評価することにも挑戦する1年としてください。

ところで、皆さんは宇和島南中等生であることを誇りに思っていますか。そう思っている人は、恥ずかしがらず挙手してください。全員が即座に挙手できる学校でありたいと思うのですが、そうなるためには学校がどうあるべきだと思いますか。いろいろな要因があると思いますが、私は学校に、もしくは学校が、

○自分の熱中できる環境がある。

○信頼できる仲間がいて、学校生活が充実している。

○自分が活躍できる場がある。

○自分の思い描いた進路を実現できる環境にある。

○いじめ等のない居心地の良い環境である。

○教育活動の中で、学校が地域と連携・協働する環境が整っている。

などを考えますが、皆さんはどうですか。

人は心の在りよう、つまり意識を変えれば行動が変わります。日々の習慣を改善するよう努力すれば、新たな良き習慣が自分自身をより高い次元に押し上げることができます。意識を変え、継続的に努力をすることで、今話したような環境を本校で体感することができ、本校を誇らしく思えるようになると考えます。

学校を誇らしく思うことは、自分自身の生き方への「自信」につながり、「心の支え」にもなります。更に、同級生や後輩を「思いやる心」の育成にもつながると思っています。私は皆さん全員を、宇和島南中等を誇りに思える生徒に育てたいと思っています。生徒一人一人が高いポテンシャルを秘めている本校ならば、それができると信じています。皆さん一人一人が、自分の強みを自覚し、そのことに磨きをかける努力を継続させてください。そして、今いる南中生で他校の生徒がうらやましく思えるような活気に満ち溢れた学校を創っていきましょう。

最後に、皆さんが、この進級したタイミングをチャンスと考え、それぞれの目標の達成に向けて、日々の勉学や部活動をはじめとするあらゆることに気力を持って取り組んでいくこと、そして、南中生としてのPERDEを胸に大きく成長してくれることを期待して、1学期始業式の式辞とします。

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さよならだけが人生だ(離任式)

2024年3月29日 14時17分
校長室より

3月27日に離任式を実施しました。21名の先生方が本校を転任されることになりました。宇和島南中等の発展のために、力を合わせて頑張ってきた仲間と分かれることは大変寂しく感じますが、私たちは前を向き、最後の中等生まで本校生であることに誇りを持たせることができる学校を、また、地域に根差した魅力的な新校(宇和島南高校)を創り上げるよう最善を尽くします。これまで本当にありがとうございました。

1 中園 航志 先生

本校で12年間、国語科教員として御尽力いただきました。今年度は、6年2組の担任として、情熱にあふれ、また、温かみのある生徒に寄り添った指導を心掛け、生徒からの信頼は絶大でした。教員はこうあるべきだと若手教員にも示していただきました。弓道部を全国大会に毎年のように出場させる手腕の持ち主であることも忘れてはなりません。この度、北宇和高校へ御栄転されることになりました。

2 大橋 文子 先生

 本校で9年間、国語科教員として御尽力いただきました。今年度は4年2組の担任として、親身になり生徒を大切に育てていただきました。また、水泳部の顧問として四国大会は常連、全国大会出場選手も輩出するなど成果を収めていただきました。この度、今治南高校へ御栄転されることになりました。

3 岡村 恭子 先生

本校で2年間、国語科教員として御尽力いただきました。主に前期課程の指導をしていただき、その温かさや思いやりの心で、ずいぶんと助けられた生徒(教職員)がいたことを承知しています。この度、宇和島水産高校へ御栄転されることになりました。

4 三好 君人 先生

本校で10年間、地歴公民科教員として御尽力いただきました。また、進路部長として手腕を発揮され、多くの生徒を第一志望校等へ導いていただきました。厳しい中にも、生徒の将来を見据えた正しい指導を展開されることで、生徒から絶大な信頼を得られていました。部活動は、前期女子バレーボール部を熱心に指導していただきました。この度、川之石高校へ御栄転されることになりました。

5 宮﨑 久道 先生 

本校で3年間、地歴公民科教員として、水産高校と兼務をしながら御尽力いただきました。主に前期課程で社会を担当し、生徒を慮った丁寧な指導を実践していただきました。この度、野村高校へ御栄転されることになりました。

6 大竹 悠平 先生

本校で5年間、数学科・情報科教員として、御尽力いただきました。新しい教科情報の指導の基礎作り、また、パソコン管理、ICT機器の活用指導など責任をもって行っていただきました。この度、松山南高校へ御栄転されることになりました。

7 兵頭 祐衣 先生

 本校で2年間、数学科教員として御尽力いただきました。生徒の数学が得意、不得意関係なく、個に応じた丁寧な指導にも積極的に取り組んでいただきました。文化祭でダンスを披露していただいたことも印象的でした。この度、新規採用教員として、新居浜西高校に御勤務されることになりました。

8 大久 憲一 先生

 本校に10年間、理科教員として、後期課程の指導を中心に御尽力いただきました。また、総務部長として、PTA役員との連携を強化し、文化祭をはじめとする各種学校行事の活性化に貢献されました。この度、宇和島東高校に御栄転されることになりました。

9 中村 健二 先生

 本校で11年間、理科教員として御尽力いただきました。また、教務課長として前期の教育課程、成績等取りまとめや、4学年主任として、学年の総括に取り組まれました。特に、4学年の基本的生活習慣の確立に向けた朝の見回りなど精力的に行っていただきました。この度、川之石高校に御栄転されることになりました。

 10 桐山 浩之 先生

 本校で3年間、理科教員として御尽力いただきました。経験豊富なベテラン教員として、生徒の指導のみならず、若手教員の育成にも努めていただきました。また、部活動では御専門の剣道を粘り強く指導をしていただきました。この度、宇和島東高校に御栄転されることになりました。

11 仙波 洋人 先生

本校で1年間、保健体育科教員として御尽力いただきました。バスケットボールの専門家で、前期女子を熱心に指導していただきました。若さあふれるナイスガイで、生徒の皆さんもいろいろと相談にのってもらったのではないでしょうか。この度、今治東中等教育学校に御栄転されることになりました。

 12 芝 祐介 先生

 本校で5年間、英語科教員として、また、義務籍の豊富な知識を基に、学年主任として前期生を支えていただきました。困難に出くわしても、粘り強く生徒のために最善を尽くす姿は大変すばらしく思いました。この度、義務籍である城北中学校に御栄転されることになりました。

 13 浅尾 一元 先生

本校に11年間、英語科教員として御尽力いただきました。今年度は5年4組の担任として、進学に向けた意識改革と英語力の向上に努めていただきました。また、インターアクト部の顧問として、生徒の英語ディベート力の育成に積極的に努めていただきました。この度、松山西中等教育学校に御栄転されることになりました。

14 坂上 祐亮 先生

 本校で5年間、英語科教員として御尽力いただきました。主に前期生を担当され、どのような場合でも生徒のことを最優先に考え、粘り強く行動される先生でした。この度、宇和特別支援学校に御栄転されることになりました。

 15 水崎 誠一 先生

 本校で1年間、英語科教員として御尽力されました。主に前期課程を担当され、生徒のことを思い、生徒の目線で丁寧な授業を展開されました。この度、宇和島東高校に御栄転されることになりました。

 16 宮崎 理恵 先生

 本校で4年間、英語科教員として御尽力されました。主に前期課程を担当され、電子教科書等有効に活用し、分かりやすい授業を展開されました。また、南風の編集担当として、その責務を果たしていただきました。この度、宇和島東高校に御栄転されることになりました。

 17 宮部 美香 先生

 本校で9年間、養護教諭として御尽力されました。保健室は、怪我や体調不良の生徒だけでなく、様々な状況の生徒が利用します。どのような場合でも、生徒たちを優しく、大らかな気持ちで受け入れていただきました。先生に救われた生徒も多くいたことと思います。この度、本校を最後に御退職することになりました。

 18 梶本 真央 先生

 本校で1年間、養護助教諭として御尽力されました。明るく、元気で、また、やさしく、生徒思いで、保健室には欠かせない存在でした。年齢が生徒に近く、親しみやすい性格でいらっしゃるため、相談に乗っていただいた生徒も多かったと思います。この度、内子町立五十崎中学校に御栄転されることになりました。

 19 高城 直美 先生

 本校に5年間、スクールライフアドバイザーとして御尽力されました。看護師の御経験を生かした専門的な観点で、生徒のみならず先生方の悩みや相談に丁寧に対応し、適切なアドバイスをいただきました。この度、御事情により、本校を御退職されることになりました。

 20 鶴井 恭子 先生

本校に2年半、教育業務支援員として御尽力されました。様々な悩みを抱えている生徒に、温かく、丁寧に、また、親身になって関わっていただき、生徒の不安を少しでも和らげるよう御努力いただきました。この度、御事情により、本校を御退職されることになりました。

21 中尾 貴彦 先生

 本校に3年間、事務職員として事務室を支えていただきました。これまでの豊富な事務職経験を生かした綿密で迅速な業務遂行のおかげで、学校をスムーズに運営することができました。この度、北宇和高校へ御栄転されることになりました。

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令和5年度終了~3学期終業式~

2024年3月20日 10時12分
校長室より

3月19日の終業式をもって、令和5年度が終了しました。生徒の皆さんにとって有意義な1年間となりましたか。今年度は予定していた全ての行事を遂行することができました。そのことは大変幸せなことです。来年度の目標は早めに立てしっかりと準備をしましょう。

速く動くほど時間がゆっくり流れる「特殊相対性理論」や、質量を持つ物の周りでは時空がゆがみ、時間がゆっくり流れる「一般相対性理論」などを提唱した、理論物理学者アルベルト・アインシュタインは、「自ら考え行動できる人間をつくること、それが教育の目的といえよう」と語っています。令和6年度が、ますます魅力あふれる、そして、誇らしく感じる学校となるよう、自主・自律の精神を磨き努力していきましょう。

保護者の皆様におかれましても、この1年間大変お世話になりました。今後ともよろしくお願いいたします。

3学期終業式式辞で以下のことを話しました。

【式辞】

皆さん、おはようございます

3月1日に卒業式を、そして昨日前期課程修了式を実施しましたが、皆さんのおかげで、両式典共に心に残る大変すばらしいものとなりました。まずは、皆さんにその感謝の気持ちを伝えたいと思います。

さて、本日で、令和5年度の教育課程を終了します。4月1日からは、令和6年度が始まりますが、その節目を迎えるに当たり、皆さんに考えてほしいことが一つあります。それは1年前の自分より成長したのかということです。つまり、自分で設定した目標が、実現できたのか、あるいは実現できなくても、どこまで到達できたのかを振り返ってほしいのです。そのことについて根拠を基に判断してほしいのです。

 成長したかどうかを聞かれたとき、皆さんはどのように答えを出しますか。多くの人は感覚とか、主観で答えているのではないかと思います。悪いことではないですが、正確な答えになっているかは分かりません。

そこで、皆さんには、成長したかどうかを判断する力を身に付けてほしいと思っています。そのためには、判断する材料を持たなければなりません。材料とは、データのことです。例えば、世界を代表する野球選手で、今シーズンは移籍したドジャースで打者としての活躍が期待されている大谷翔平選手では、HR数、打点、打率、盗塁数などがデータとなります。また、数値以外でも、取り組んだことに対して「頑張れたこと」「印象に残っていること」「今足りないもの」「目標を達成するために必要な課題」などの情報もデータとなります。

皆さんが成長したかどうかの判断材料は多くあると思いますが、誰しもそのことをデータとして記録していないと忘れてしまい、客観的な判断ができなくなります。そこで、チャレンジしてほしいことが、自己成長ノートの作成です。普通の白紙のノートで結構です。各種学校行事での役割、定期考査、実力テスト、模擬試験、進路希望、各種検定、各種コンテスト、部活動、課題研究などに対し、まずは「目標」を設定し、その結果や感想を自分なりに工夫して記録しておくと、節目の時期に見直した時、自身の成長の証を客観的に評価することができるわけです。

フィギュアスケートの羽生結弦選手が書いた「発明ノート」、サッカーの元日本代表・中村俊輔選手の「サッカーノート」、卓球の伊藤美誠選手がコーチと書いた「師弟ノート」など、一流アスリートも自己成長ノートを活用しており、そのノートやメモには、練習内容だけではなく、自分を見つめ、今足りないもの、目標を達成するために必要な課題、やるべきことが詳細に綴つづられています。

皆さんも是非、自己成長ノートを効果的に活用し、自身の成長の判断材料とし、節目となるときには、十分な自己評価を行ってください。そして、成長したと判断できる部分は更なる高みに繋げてほしいし、逆に反省点が見つかれば、その改善策を模索してほしいと思います。そうすることで、自主・自律の精神に磨きがかかり、今後の皆さんの学校生活はより豊かになるでしょうし、宇和島南がより輝くことにも繋がると考えています。

この4月からは、新入生の入学がありませんので、5学年でのスタートになります。そのような状況ではありますが、皆さんが卒業した先輩方から引き継いだ良き宇和島南の伝統を共有しつつ、現5年生が新たなリーダーとなり、全員でこれまで以上に活力にあふれる学校を創り上げましょう。そして、宇和島南中等生としての誇りを胸に、自発的に自ら考えて行動し、困難な課題にも果敢に挑戦することができる人物を目指しましょう。

最後に、来年度は、皆さんと教職員の熱い思いが結集し、宇和島南がますます魅力あふれる学校になることを期待して、3学期の終業式の式辞とします。

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前期課程修了式

2024年3月18日 17時09分
校長室より

 今日は、北風が強く、肌寒く感じる日となりましたが、晴天に恵まれ前期課程修了式を予定通り実施しました。義務教育課程を修了しました修了生の皆さん、おめでとうございます。これからの学びは、自らの意志で選択した高校教育となります。それぞれが心のギアを一段階上げ、新たな目標に向かって前進してください。修了生の皆さんが、それぞれの与えられた環境で強く逞しく成長してくれることを願っています。本日御多用の中、御来校いただきました保護者の皆様、ありがとうございました。

 修了式では、以下のことを修了生に伝えました。

【式辞】

 先日、宇和島から桜便りが届き、本格的な春の到来を実感できるようになりました。本日ここに、PTA副会長 武内 康 様の御臨席と保護者の皆様の御列席を賜り、令和五年度愛媛県立宇和島南中等教育学校 前期課程修了式が、こうして挙行できますことは、在校生並びに教職員一同大きな喜びであります。学校を代表いたしまして厚く御礼申し上げます。

 ただ今、修了証書を授与いたしました118名の皆さん、前期課程修了おめでとうございます。皆さんのこれまでの努力に対し、心からの拍手を送ります。

さて、皆さんにとって前期課程での生活はどうだったでしょうか。入学後約2年間は、新型コロナ感染症対策のために、皆さんの学校生活は通常通りということにはなりませんでした。マスク着用のためにお互いの表情も分からず、毎日の給食は黙食となり、体育祭、文化祭などの学校行事も規制を設けて行わざるを得ない状況でした。今年度になって、ようやく従前の学校生活を取り戻しました。特に、皆さんが修学旅行を仲間と共に満喫できたことは本当にうれしく、印象に残っています。今は、楽しかったこと、辛かったこと、感動したこと、たくさんの思い出が、浮かんでくることと思います。これからも、苦楽をともにした仲間との絆を大切にしてほしいと思います。

これから皆さんはそれぞれの夢や希望を持って、後期課程又は他校への進学等をしますが、皆さんに違いを理解してほしい二つの漢字を伝えます。

わたしは、「学校とは、社会での『自立』を目的とする教育機関で、主体的に生きる力を育てるところである。さらに、後期課程、高校は、自分の生きる道や方向を探すところ、つまり、『自律』への道を歩むところでもある。」と考えています。

今話しました、先の「ジリツ」はこちら「自立」で、後の「ジリツ」はこちら「自律」となります。こちらの「自立」は、自分の力で立ち上がる独り立ちのことであるのに対し、こちらの「自律」は、立ち上がった後に自分の意志で進むべき方向性を決める独り立ちのことです。皆さんは、これから自分自身が選択した次のステージに進み、そこで、自らを高めていくことになります。すなわち、前期課程で成し遂げたであろう「自立」をもとに、次のステージで「自律」への道を歩むことになります。その過程の中で、新たな経験を積み重ね、自らの可能性を広げてください。

皆さんは、先行き不透明で予測が困難な「VUCA」と呼ばれる時代を生き抜いていかねばなりません。そのような中、自分としての軸をしっかりと固め、多様な価値観に触れることや多様な人々との関わりの中で、自らを高め、夢や目標に向けた努力を継続させてください。

本校を巣立っていく皆さん。皆さんとお別れすることは、大変残念に思いますが、皆さんが新しい環境の中で最善を尽くし、充実した生活が送れることを心から願っております。どうか、本校の校訓である「自主」「自律」「健康」の精神を忘れることなく、「自ら学び、探究する心」「責任ある選択と積極的な行動」「自他の命や体を大切にする感性」を身に付けた、世の中の有為な人材となるための努力を積み重ねてください。皆さんを、在校生、教職員でこれからも応援しています。

保護者の皆様におかれましては、小学校の多くの仲間が地元の公立中学校へ進む中、一抹の不安を持って、本校に送り出したときの、あの初々しい顔が、いつの間にか逞しさと自信に溢れた顔に変わっているのを()の当たりし、感慨もひとしおのことと思います。心も身体も発育の著しい時期ということで、御苦労も多かったことと思いますが、御子息はわずか三年の間に、ここまで変わりました。後期課程、もしくは新しい環境での三年間で、更なる変貌を遂げることと思いますが、それは、大人へと成長を続けている証であり、明るい未来を象徴する変貌であると確信しています。どうかいつまでもその温かい眼差しで御子息を見守り続けてください。

終わりになりましたが、保護者の皆様方には、本校教育に対しましての、これまでの御理解と御協力に、深く感謝を申し上げます。今後とも、変わらぬ御支援を賜りますよう、お願い申し上げます。

 本日、義務教育を修了した皆さんの、前途が洋々たるものであることを祈念して、式辞といたします。

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卒業証書授与式

2024年3月1日 12時32分
校長室より

 昨日の雨が嘘のようにやみ、本日の卒業式は穏やかな天候となりました。卒業生の皆さんの普段の行いのおかげでしょう。1年生から6年生までが全て揃っての卒業式は、4年ぶりで、また、中等教育学校としては今年が最後となります。少子化に伴う学校の再編は時代の流れで仕方のないことかもしれませんが、寂しく思います。本日は、6年生の式に臨む態度、特に呼名時の返事、式歌、校歌を歌う態度がすばらしく、心に残る式となりました。また、卒業生代表答辞、保護者を代表された方からの御挨拶には深く感動しました。私たち教職員は、生徒を社会に通用する人材に育成しようと努めていますが、同時に生徒や保護者の皆様との関わりの中で、私たち自身が成長させていただけているということを確信しました。励ましのお言葉に感謝申し上げるとともに、本校が更に魅力あふれる地域に愛される学校となるよう邁進してまいりますので、引き続きよろしくお願いいたします。

 卒業式の式辞では、以下のことを話しました。

【式辞】 

鬼城の雄姿を仰ぎ見ることができる時間が日に日に長くなっており、春の訪れを日の光から感じるようになりました。

本日ここに、御来賓の皆様の御臨席と保護者の皆様の御列席を賜り、令和五年度愛媛県立宇和島南中等教育学校卒業証書授与式が、こうして挙行できますことは、在校生並びに教職員一同大きな喜びであります。学校を代表いたしまして厚く御礼申し上げます。

  ただ今、卒業証書を授与いたしました百六名の皆さん、御卒業おめでとうございます。

 思い起こせば、皆さんが二年生であった三学期、新型コロナウイルスの対応で日本は緊急事態となりました。学校は突如として臨時休業となり、学校再開後も、手探りの新型コロナ対応のため、校内には異常なまでの窮屈感があり、皆さんは学校生活に不安を抱いていたことと思います。さまざまな「教育活動や諸行事は中止、あるいは延期となりました。そのような中でも、学校の方針を正しく理解し、わきまえた行動を続けてくれたこと、そして、常に自分たちができることは何かということを真剣に考え、知恵を絞り、工夫して学校を支えてくれたことに心から感謝いたします。

 ようやく今年度の五月に新型コロナ感染症が五類感染症へ移行されたことを機に、学校が従来の活気を取り戻してきました。今年度特に印象に残っていることは、野球応援、体育祭、文化祭で皆さんが情熱を燃やし青春を謳歌する姿です。

四年ぶりに解禁された野球応援では、応援リーダー、吹奏楽部、ダンス部を初めとする本校応援団、それを支える生徒会、家庭クラブ員、写真部が一丸となり、六年生を主体とする野球部を懸命に応援しました。体育祭は、皆さんの学年は三クラスということもあり、通常の四団体を三団体として実施しました。そのことで、クラスごとに一致団結し、後輩を牽引しながら、競技や応援で躍動する姿や、さわやかな清々しい笑顔を見せてくれました。文化祭では、体育館ステージで活躍する後輩の姿を、ケミカルライトを手に楽しそうに応援する姿、また、キッチンカーや屋台村で購入した飲食物を手に、仲間と楽しく談笑する姿を垣間見ました。このように、本校での教育活動の一つ一つを、心を許し合えるかけがえのない仲間と共に積み重ねることで、皆さんは日々成長してきました。本当にうれしく、また、頼もしく思います。

さて、昨今は、高度情報通信ネットワーク化、グローバル化、少子高齢化と私たちを取り巻く環境は急速に変化しており、先行き不透明で将来の予測が困難な時代となっています。また、「何かがおかしい」という考える力が足りず、視野も狭いため、闇バイトなどの犯罪行為に巻き込まれてしまう若者が急増しています。そのような時代の中、より主体的に、よりタフに生き抜いていかねばならない皆さんに、大切にしてほしい三つのことを伝えたいと思います。

一つ目は、「夢を語ることができる人になってほしい」ということです。

自分の夢を語り、組織の夢を語り、夢が実現することによって、何がどう変わるかを語ってみせる。そのうえで、夢を実現するために、仲間や同僚とともに何をどうすべきかを具体的に検討する。そのようなことを通じて、互いに成長する喜びや、夢が実現したときの充実感を味わってほしいと思います。その過程では、安易に近道を選ばず、一歩一歩、一日一日を、懸命に真剣に、そして地道に積み重ねてください。大きな夢を語って笑われても、冷やかされても、一度見つけた夢はいつもあなたに寄り添い、必ず支えてくれるはずです。恥ずかしがらず、夢を語ることで人生を輝くものとしてください。

二つ目は、「シビック・プライドを持ち合わせた、地域貢献できる人になってほしい」ということです。

自分がどんなにすばらしい環境にいるのか、しばしば私たちは見失うことがあります。皆さんが本日こうして無事卒業の日を迎えることができたのは、常に変わらぬ愛情を注ぎ、励ましてくれた御家族の方々や先生方、そして何よりも地域の方々の温かい御支援があったからです。これらの方々へ感謝の気持ちは忘れないでいましょう。皆さんのほとんどは、卒業とともにこの地域を離れることと思います。社会にはグローバル化が加速し、若者の流れは地方から都心部へ、更に海外へと、生まれ育った地域、いわゆる「ふるさと」との距離を遠くしています。それは、経験を積み重ね、自らのキャリアに磨きをかけるためには、当然のことです。しかし、皆さんには、いつの日か自立した社会人として、ふるさとを誇りに思い、ふるさとを支え、ふるさとに貢献できる人材となってほしいと思います。

三つ目は、「命を大切にしてほしい」ということです。 

「花が咲こうと咲くまいと、生きていることが花なんだ」

これは、かつてプロレスラーや国会議員として活躍された故アントニオ猪木さんの「生きる」という詩の一文です。猪木さんは、国指定の難病「心アミロイドーシス」と闘いながら、衰えていくありのままの姿でメディアへの出演を続け、その命尽きるまで、「生きる」ことの尊さ、その意義を語りかけていました。

親から授かった命は大切にするもの。これから先、どんなに苦しく辛いことがあっても、決して粗末にしてはいけないものです。皆さんの周りには信頼できるかけがえのない仲間や頼りになる本校の先生方がいます。そして何より、皆さんをこよなく愛してやまない保護者の方々が寄り添っておられ、「今日が貴方にとって、穏やかで心休まる一日になりますように。そして、今日が貴方を笑顔にし、心豊かに過ごせる時でありますように。」と日々切実に願っていらっしゃることでしょう。困りごとがあれば、抱え込まず相談をしてください。どうか、何があっても命を大切にし、しなやかに生きていってください。

皆さんは、卒業後、それぞれの道を歩んでいくことになりますが、今話をしました「夢」「シビック・プライド」「命」の大切さを心に刻むとともに、校訓である「自主」「自律」「健康」の精神を一層磨き、「自ら学び、探究する心」「責任ある選択と積極的な行動」「自他の命や体を大切にする感性」を身に付けた、世の中の有為な人物となるための努力を積み重ねてください。

 保護者の皆様には、本日、晴れの日を迎えられ立派に成長されたお子様の姿に、感激もひとしおのことと拝察いたします。心からお祝い申し上げますとともに、これまで本校にお寄せいただきました御支援、御協力に対しまして、改めて深く感謝申し上げます。 

 結びに、御多用の中、御臨席を賜りました全ての皆様に、重ねて感謝を申し上げますとともに、「つらなる山」「映ゆる雲」「朝鳥の声」「新潮の香」を感じながら大きく成長した、前途洋々たる卒業生の皆さんが、母校への誇りを胸に、永遠に光り輝く人となり、幸せな人生を歩んでいくことを心から願って、式辞といたします。

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竜が天を駆けるかのごとく大きく飛躍を!(3学期始業式)

2024年1月9日 16時47分
校長室より

本校ホームページをご覧の皆様、新年明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。

さて、年頭から、能登半島地震が勃発し、北陸地方で多くの方々が被災するという悲しい出来事がありました。「まずはできることから」と宇和島グランマが1月6日~8日に企画したきさいや広場での募金活動に、本校生徒有志約90名が自主参加しました。大変すばらしく、誇らしい活動で、心が温かくなりました。私たちは生きていく上では、支えあうことが大切だと改めて感じました。3学期始業式では、そのようなことに触れて話をしました。

3学期始業式式辞】

少し遅くなりましたが、皆さん、明けましておめでとうございます。

冬季休業中には大きな事故やトラブルもなく、本日このように3学期始業式を迎えることができ、元気な皆さんと会えたことを大変うれしく思っています。

皆さんは、すでにお正月気分を脱し、「今日から気持ちを切り替えて、新たな目標に向かって頑張ろう」という強い思いを抱いていることと思います。特に6年生にとっては、中等教育学校生活の締めくくりの学期となります。受験を乗り切り、将来を見据えた確固とした目標に向かって前進しましょう。皆さんの背中を後輩たちは見ています。

さて、今年は年頭から天候にも恵まれ、私たちは穏やかな正月を迎えることができました。一方、北陸を中心とした地域は、石川県能登地方を震源とする大地震により甚大な被害を受け、多くの死者や安否不明者が出ており、その家族等関係者の皆様は、想像を絶するほどの悲しみに包まれているものと拝察します。現地では現在、増員された自衛隊、全国から集まった消防隊員、警察官等が懸命に捜索・救出活動と被災者支援に全力を注いでいるところです。

思い起こせば、我が国は、平成7年1月に阪神淡路大震災、平成23年3月に東日本大震災という未曽有の大震災による甚大な被害で、絶望に陥りました。そのような中、人と人との「つながり」が全国規模になり、「つながり」が「支え」となり、「支え」が「希望」となることで、復興に向けて前進をしました。日本という国が一丸となり、苦難を乗り切ったということです。

 今、私たちは「何ができるのか」考えてみることも大切なことだと思います。一人一人の力は微々たるものかもしれませんが、「他者を思いやる心」が合わさったときには、北陸を中心とした地域の復興を支える力となるのではないでしょうか。日本という国にはそのような底力があると思っています。本校には、すでにそのことを意識し、一歩を踏み出してくれた生徒の皆さんや先生方が多くいることを承知しており、大変誇らしく感じているところです。

ところで、今、「他者を思いやる心」が合わされば、復興を支える力となると話しましたが、その「思いやる心」について、学校生活に関連付けて話します。思いやる心というのは、自分のことはさておき、相手の立場に立って物事を考えてあげることです。友達に対しても同じです。こういうことをしたら、あるいはこう言ったら、相手はどう思うかということを考えて行動していれば、友人関係も良好となるはずです。トラブルというのは、自分勝手な判断で、自分本位に行動し、ものを言ってしまうから起きることです。

人間は誰でも、異なった環境で育ってきているので、物事に対する価値判断は、微妙な点では、全員異なるのが普通です。食い違いがあったとしても、相手の立場を考え、どういう考えからこうなったのかを理解していれば、仮に反対意見を述べたとしても、表現の仕方が変わってくるものです。相手の立場を尊重する。これが思いやる心です。思いやる心を持ち、行動できる人が校訓の一つにある「自律」した人であると思います。より良い人間関係の構築が、いじめのない、より良い学校を創ります。皆さんには、ぜひ意識しておいてほしいと思います。

最後になりますが、皆さんにとって、今年の干支である「辰(たつ)」が天を駆けるかのごとく、ダイナミックに成長して変貌を遂げ、大きく飛躍できる年になることを期待して、3学期始業式の式辞とします。

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2学期終業式

2023年12月20日 11時48分
校長室より

早いもので、本日で2学期が終了しました。2学期は、体育祭、文化祭、3年生修学旅行、2年生ジョブチャレンジなど大きな行事がありましたが、保護者の皆様や地域の方々の御協力を得て無事終了しました。心から感謝申し上げます。

過日、今年の漢字に「税」が選ばれたことを、日本漢字能力検定協会が発表しました。「税」が選ばれたのは、消費税率が引き上げられた2014年以来、2回目とのことです。「税」の字が選ばれた理由について協会は、1年を通して増税の議論が行われたこと、インボイス制度の導入やふるさと納税のルールの厳格化など、「税」にまつわるさまざまな改正や検討が行われたことなどを挙げています。

さて、生徒の皆さんは、今年1年間を振り返ったときに、自分自身のことを漢字ひと文字で表すと、どのような漢字を選びますか。ぜひ考えてみてください。私は、今年に限らず、これから先も、本校生徒の皆さんに期待することを漢字ひと文字で表すと「誇」となります。2学期終業式ではそのことについて話しました。

令和5年も残すところ11日となりました。生徒の皆さん、しっかりと1年の締めくくりをしましょう。そして、令和6年は、皆さんが目標に向かって更なる努力を積みかさね、昇竜のごとく大きく飛躍する1年になることを期待しています。

 【2学期終業式で話したこと】

皆さん、おはようございます。

この2学期も、予定していた全ての行事を終え、本日終業式を迎えることができたことを大変うれしく思っています。中でも、体育祭、文化祭は、生徒の皆さんと先生方の知恵と工夫で質の高いものとなり、大いに盛り上がりました。全ての生徒に活躍の場が与えられ、そのことを皆さん一人一人が自覚し、周りと協力して自ら楽しむ姿は宇南中等生らしく大変すばらしいと感じました。

 さて、私は、1学期の始業式式辞の中で、「今年度が1年生から6年生が揃う最後の年となるので、そのことを機に教育方針を刷新し、『心を磨き、今こそ輝こう 《宇南中等PRIDE》』としました。」と、話しましたが憶えていますか。皆さんは、今、志を高く持ち、自らを鼓舞し、本校生としてのPRIDEつまり、誇りを胸に学校生活を送っていますか。

少々昔の話になりますが、平成16年4月に、私が最初に本校に赴任したときには、宇和島南高校生と宇和島南中等教育学校生が在籍しており、昔ながらの黒の学生服の男子生徒、セーラー服の女子生徒と、現在の皆さんのキャメルのブレザーの男女が入り混じった状態でした。その新しい環境でスタートしたときに、すばらしいと感じたことが二つありました。

一つは、集会のために体育館に集合するときの生徒の意識です。私たち教員が、5分前に体育館に向かった時にはすでに全校生徒が整列して静かに待機をしていました。教員が何か指導する訳ではなく、いつの集会であっても、高校生も中等生も必ずそうしていました。

もう一つは、挨拶の声と笑顔の質の高さです。元気よく、相手の目を見て姿勢を正して行われる挨拶と笑顔には、心が温かくなり、感動したものです。その様子は、意識をして行われているのではなく、いたって自然体のように感じました。

今話した二つのことは、宇和島南高校の先輩から後輩の中等生へと自然と継承されたものであり、そうなるのは、やはり宇和島南のつく学校の生徒としての誇りをもっていたからなのでしょう。本校の良き伝統です。

しかし、ここ数年間はコロナ禍の影響で、集会のオンライン化、学校行事の中止や縮小など、学校生活に様々な制限がかかったことによる異学年間のコミュニケーションの不足や生徒一人一人が活躍する場面の減少などがあり、宇和島南の、また、生徒の皆さんの本来の良さが見えにくくなっているように感じます。今年5月に、新型コロナも5類感染症に移行され、本校もかつての日常を取り戻しつつあります。また、令和9年度には宇和島水産高校を統合した新しい学校が開設されます。今こそ、皆さん一人一人が、先輩の築き上げてきた宇和島南の生徒であるという誇りを抱き、志を高く持ち、自らを鼓舞し、学校生活を送ってほしいと思います。そして、これから中等生の皆さんが、高いレベルでの意識改革をすることで、責任を持って宇和島南の良き伝統を、新しく設置される学校に継承してくれることを切に願っています。特に、新しい学校に入学する生徒と学校生活をともにすることになる、1、2年生には強くお願いしたいことです。どうかよろしくお願いします。

最後に、これから共通テスト、一般入試に向けて受験生としての最終局面を迎える6年生にエールを送るとともに、その他の皆さんにとって、心休まる年末、年始が迎えられ、心身ともにリフレッシュし、1月9日の始業式には、皆さん全員が元気な愛顔で登校してくれることを楽しみにしています。そして、その時には、新年の抱負や宇和島南の明るい未来について語り合いましょう。

以上、2学期終業式の式辞とします。

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